箱詰めみかんのFF14放浪記

新生FF14ファンブログ ゲーム内画像を見習い加工師が魔改造!!

ザンツゥー陶片『絶望の運び手』

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抜けるような青空、カラッカラに乾燥した風、容赦なく照りつける太陽。
生物を拒むような荒野をボロボロのローブに身を包んだ3人の旅人が進んでいく。

「・・・ぁっぃ・・・」

消え入りそうな声がローブの1つ、隻眼のミコッテから漏れる。

「・・・そのセリフ・・・なんどめだ・・・いい加減、めんどくせェ」

イラついた答えを返したのは隣を歩くララフェルの青年だ。
もう一人、ローブの下に、さらに漆黒のローブを重ね着した
魔術師風のミコッテは、虚ろな瞳でカクカクと頷くだけだった。

そろそろ、彼らの忍耐も限界になっている。
こと戦闘行動においては無類の強さを誇る彼らだったが、
自然現象に対してはそこまでの耐力はないらしい。

それでも、グリダニア、ウルダハ間を
わずか3時間で踏破した、といのは十分な偉業ではあるが。

「はぁ~い。お三方、まっとったでぇ~」

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剣呑な雰囲気をまとった三人に対して、底抜けに明るい声がかけられ、
三人の顔の「疲れ」がより一層その濃度を増す。

「ぁぁ…よりにもよって…」
「・・・なんで・・・一番めんどくせェ奴が・・・」
「      」

三者三様の反応を、心底意外そうに受け取るのは
褐色の肌を惜し気もなく晒し、最低限の金属製防具だけを身に着けた
輝くような銀髪のミコッテだった。

「あんたら、あいもかわらずひっどいなぁー。
 ウチかて『いっしょうけんめい』やってるんやで?」

独特の東部訛りの言葉と共に、
ワザとらしい泣き真似をするミコッテ。
ララフェルの青年は全力でそれをスルーする。

「わりぃが、今はオマエのテンションについていく余裕はねェ。
 んで、準備はできてんのか?」

青年の言葉にミコッテの瞳だけが真剣さを帯びる。

「はいはぁ~い。『細工は流流、仕上げを御覧じろ』ってやつやね」
「わかった。早速、はじめようか」

ふざけた喋りにもかかわらず、その言葉には絶対の自信と信頼がある。
        トランスミッター
そう、彼女は『伝達者』と評されるプロの運び屋。

         そして、『結社』の一員。

どんなに防備を固めた場所であっても、
そこに『絶望』という名の実働部隊を『透す』プロフェッショナルだ。

「んじゃ、ミッションスタートといきまっかー!」

やけに軽い言葉と共に、とあるウルダハの貴族邸に向け、

暴力と絶望の嵐が、進軍を、開始する。

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光輝の書『夕焼けの幻影』

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ロータノ海に浮かぶバイルブランド島南部に位置するラノシア地方。
そこに属するシダーウッド平原の丘に夕日が射しかかり、
世界を金色と紅が交錯する幽世へと変えていく。

ララフェルの青年は目を細めてその幻想的な風景を
何かを思い出すように見つめていた。

「・・・『    』・・・・」

もう、青年以外、誰の記憶にも残っていない少女の名前が
誰に届くわけでもなく、ただ風に溶けていく。

青年の瞳にはあの日、あの時の光景が、今でも鮮明に焼き付いている。
青年の、一番大切だったもの。もう、二度と見ることの出来ない姿。

「お兄ちゃん、大好きだよ。」

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少女の最後の言葉、最期の笑顔。

その一瞬の後、少女は『帰らぬ人』となった。

ウルダハ貴族が遊び半分で持ち出した『魔道兵器』の暴走事故。
地形を変えるほどの高出力で放たれた魔力の帯は、
少女のいた場所を薙ぎ、彼女は笑顔のまま光に融けていった。

    フラクタニティ
青年が『結社』に所属する原因となった事件。

その時の復讐は、もう、終わっている。
だが、青年は自分と同じ境遇の者の復讐が遂げられる様に、
そして、自分と同じ境遇になる者がこれ以上出ないように、
自らの手が血塗られていることを知りつつも、『結社』の一員として闘っている。

「・・・時間だ、そろそろ行くぞ。」

青年の後ろから声をかけたのは、同じ結社のメンバーである隻眼のミコッテだった。

「・・・わかった。」

ただ一言だけ、青年は返事をすると、
かつて自分もいたであろう、甘く穏やかな過去に背を向ける。

・・・世界の悲劇を、少しでも減らす為に。

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無名祭祀書『復讐の靴音』

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・・・はっ・・・はっ・・・はぁっ・・・

太鼓から続く静謐な森に、場違いな中年男の荒い息づかいが木霊する。
禿げかけた頭から脂ぎった汗を滝のように流し、
怠惰と享楽から出来上がった醜い「肉」を揺らしながら、
その男は必死の形相で森を走り続ける。

「・・・くそっ・・・なんで・・・このワシが・・・っ・・・こんなっ・・・目に・・・っ」

息も絶え絶えに毒づく男は、つい1時間ほど前は、
ウルダハでも1、2を争う高級娼館で女を侍らせ、
この世の享楽を謳歌していた。

だがその最中、何者かに突然襲撃されたのだ。
無論、有り余る金で雇った私兵達もいた。娼館の用心棒達もいた。
だが、そのいずれもがたった一人の男に、
ゴミクズのように蹴散らされ、蹂躙され、引き裂かれ、
護るべき『主』を捨てて壊走してしまった。

命からがらその場を脱した男は、馬鳥旅客車に飛び乗り、
『黒衣の森』まで落ち延びてきたのだ。

この辺りに、自分の別邸がある。
そこにはイザという時の為の防備があり、軍兵もいる。
そこまでたどり着ければ・・・助かる。  あと、もう、少しだ。

「やっと、いらっしゃいましたね、クソ野郎。」
「ひっ・・・っ」


子供のような幼い声で、侮蔑を含んだ言葉が突然降りかかる。
前方からゆっくりと歩いてきたのは、白を基調にしたローブに身を包んだ、
身長1mに満たないララフェルの少女だった。
少女は丁寧さと汚さの混じった言葉を吐く。

「醜いブタ野郎が余りに遅いもので…
 暇つぶしにあちらの方にあった物騒な館を燃やしてしまいましたわ。
 えぇ、えぇ、総てはあなたみたいな短小ゴミクズ野郎のせいで、ね」
「なっ・・・っ・・・きさっ貴様等は・・・っいいい一体?!」


狼狽する男とは裏腹に、少女は優雅な所作で軽く会釈すると、
静かに言葉を紡ぐ。

   フラタニティ
『・・・結社。』


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「それが、貴方の醜い『生』を絶つ刃の名前。
 そして貴方のような、息を吐いていることすらおぞましい、
 『ゴミクズ共』を叩き潰す、私達『悪党』の名前ですわ。」


いつからそこにいたのか、少女の後ろには「いつのまにか」、
身の丈3mはあるであろう『岩石の魔人』が出現していた。

『岩石の魔人』はゆっくりとその巨腕を振り上げ、
一寸の躊躇もなく男めがけて振り下ろし・・・

あとには、男の絶叫の残滓が残るだけだった。

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黒の断章『深淵の呼び声』

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重苦しいほどの暗闇の中、男は芋虫のように蠢いていた。
手は・・・動く。足も・・・なんとか大丈夫のようだ。

体を動かすたび、あちこちから激痛が男を襲うが、
不幸中の幸いか、五体満足ではあるようだ。

男は霞がかかった意識のまま、ふらつきながらも体を起こすと、あたりを見回す。

後方には、恐らく男が滑り落ちたのであろう崖がゴツゴツとした岩肌を誇示していた。
その威容を見、男は「よくも命があったものだ」とココロのうちで自分の幸運に感謝する。

対して、男の目の前には、地中深い洞窟とは思えないほど、
明るく、広く、そして幻想的な光景が広がっていた。

人口の明かりは無く、漆黒が支配するはずの空間は、
地面から無造作に突き出た魔水晶の輝きで神秘的な「蒼」に満たされている。
そして、「広間」ともいうべき空間の中央には、
複雑な幾何学模様の魔法陣が煌々と光を放っていた。

「・・・本当に・・・あったのか・・・」

男の口から思わず呟きが漏れる。
ここには、「悪党」がいるという。それも「超一流」の悪党が。

虐げられる者達の依頼を受け、その望みを叶える者達。
例え相手が国家権力であろうとも、超常の力を揮い、破壊し、蹂躙し、駆逐する者達。
そして、自らを「善」や「正義」などではなく、「ただの悪党」と名乗る者達。

男は「彼ら」に依頼しに来たのだ。
『暇つぶし』という下らない理由で穢され、嬲られ、
心が壊れたまま、攫われてしまった、彼の最愛の人の奪還を。

記憶の痛みに想いを馳せていたその時、ふいに前方の魔法陣がその輝きを増し、
空間から滲み出る様に、一人の女が出現した。

「ようこそ。我らが結社へ。
 あなたに代わり、その想い、我らが成し遂げましょう。」

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目深にフードを被り、全身を漆黒のローブで覆った女は
仰々しく手を広げると、埃っぽい穴倉には似合わない澄んだ声でそう言った。

「あなたのことは、協力者から既に伺っています。失礼ですが、試させて頂きました。
 自らの命と引き換えにするような状況であっても、想いを遂げる覚悟があるのか、を。」

女は悪びれることなくそう言い放つと男に手を差し伸べる。

「俺は・・・合格ってことか?」
「えぇ、合格です。詳しい話は中で聞きましょう。」


その言葉を聞くと、男は女の手をとり、握手を交わす。

「さぁ、取り戻しましょう。あなたの最愛の人を。」

そして、男の本当の戦いが幕を開ける。

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†エオルゼア叙情詩『少女の誓い』

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ウルダハ聖堂騎士団、それは国内でも最難関の狭き門であり、
騎士を目指すものにとって最高の栄誉を自らに与えてくれる憧れの場所。

専門の幼年学校を擁し、そこでは貴族の子女にとどまらず、
平民にも広く門戸を開き、武道だけではなく、
騎士に必要な礼節や知識を教育している。

赤黒いローブに身を包んだ、どこか頼りなげな少年は、
幼年学校の寄宿舎を横目に見ながら、夕暮れの街を歩いていた。

「なーにしょぼくれてんのよ」

凛とした少女の声が少年に投げかけられる。
寄宿舎の門の前に仁王立ちした少女は
その美しい栗色の髪を、人間で言えば耳の辺りで束ね、
溌剌とした笑顔を浮かべながら少年に呼びかけていた。

「し、しょぼくれてなんかいないよ!」
「あらそぉ?なんだかくらぁ~いオーラがにじみ出てたけど?」


少年は小走りに少女に近づくと、精一杯の反論をするが、全く通じない。
それもそのはずだった。
幼い頃からの知り合いであり、その関係は姉と弟といっても差し支えなかった。

「そ、そんなの、出てないよ!ただ、魔草を取りにいったんだけど、
 ヘッジモールがいて・・・その・・・」


段々尻すぼみになる少年の声。
少年は魔術学院の課題である魔草「タイガーリリー」を
「少女の協力を断って」採りに行ったのだが、
その結果は散々たるものだったのだ。

「だから言ったでしょ?一緒に行ってあげるって?」
「でも!それくらい僕一人でも!その…いつまでも、迷惑とかかけられないし・・・」


自分の為に、少女の身を危険に晒したくない、
「弟」ではなく「一人の人間」として、いや、「男」としてみてほしい。

様々な想いがつまった少年の言葉。
少女はその言葉にやさしく微笑む。

「馬鹿ね。私は『騎士』なのよ?例え、どんな事があっても、キミを護る。
 だから、キミは自分の仕事に全力を尽くして?」
「・・・うん・・・」
「どれほど強い敵がいても、私が抑えられれば、キミの魔法がきっと何とかしてくれる、
 そう、信じているから、私は剣を取り、前だけを向いていられるんだよ。」
「・・・うん。」
「だから、私は、私の総てで、キミのことを、護るよ」


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少女の宣誓は、『少年に己の剣を捧げる』と言い換えられるほどの、
強い意志と慈愛を含んだ、『騎士の誓い』だった。

少女の真摯な想いに、少年は秘めた思いを一層に強くする。

『いつまでも一緒に生きていきたい』

ただそれだけが、少年の願いだった。



少女が自らの誓い通りに少年の『盾』となり、その命を散らすまで。

少年の『願い』が儚く潰えるまで。

そして、少年が、『世界を救う』まで。

        --------あと2年。


これは、この一瞬が永遠に続くと信じていた、あの頃の記憶。


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